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和田教授が日本セラミックス協会賞学術賞を受賞

2009年06月

 応用化学科の和田智志教授が第63回日本セラミックス協会賞学術賞を受賞し、6月5日に東京で行われた日本セラミックス協会2009年総会において表彰されました。

 同賞は、セラミックスの科学・技術に関して貴重な研究をなし、その業績が特に優秀な日本セラミックス協会会員に与えられる賞で、今回は8名受賞しました。

 和田教授は、「構造傾斜領域」に基づく材料科学は、従来の特定の元素に頼った材料科学では達成できなかった巨大物性を発現することができ、しかもこの「構造傾斜領域」を人工的に作り出すことが可能です。これからはこの「構造傾斜領域」に基づく巨大物性を持つ新しい材料科学の発展に努めていきたい」と話しています。

 受賞課題「メゾ複合構造制御によるペロブスカイト型強誘電体の物性向上」は、ナノ粒子の表面、ドメイン構造の界面という構造が不連続になる境界面において生成する「構造傾斜領域」において、誘電特性や圧電特性が予測できないほどの巨大な物性になることを見いだしたものです。これは従来の材料科学が単位格子の対称性とそれに含まれる元素の種類により物質全体の物性が決まり、予想通りの物性しか得られないのに対し、結晶構造が連続的に変化する「構造傾斜領域」では、そこに含まれる元素に依存せず、その傾斜構造から外場に対して大きな応答を期待することができ、新しい材料開発を切り開く大きな武器となることを証明したものです。
*写真は表彰される和田教授

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