工学技術と医学を融合し、人間・環境・社会にその視点を向け問題解決を図り、工学を社会と人間にとってより良いものにすることができる総合的な知識と技術を持った人材の育成を目指す。
平成21年度に自然機能開発専攻を人間システム工学専攻に改組します。本専攻では人間一人ひとりに、そしてその集団としての人間社会に、工学を優しく利用する新しい融合領域を学びます。具体的には機械、電気・電子、土木工学科などを融合した工学技術を医学と連携させながら習得します。それらの技術を応用して人に負担をかけない診断、検査の技術、暮らしにとけ込めるツールやロボット、無意識に使いこなせる操作性や、万が一のときにも安全が確保できている安心を追求する方法などを覚えます。 教育は、人間を知ることからはじめる「医学部と連携した講義」、何をどう改善していくべきかを考えるための「オムニバス形式のホットな話題の提供」、単に社会を体験するのではなく技術を社会に還元するための「インターンシップ」などの特徴ある教育を用意しました。もちろん最先端技術を駆使するための「専門教育」とともに、「複数指導教員制」を導入した学習も行います。 修了後には多様化する個性や要求に対応できるような新しい製品を企画、提案そして開発でき、それらをいくつもの視点、価値観から評価できる人材を育成します。また医学工学融合分野の博士課程への途が開かれており、さらに高度な専門知識を習得することが可能です。
授業科目には、必須科目の人間システム工学研究、人間システム工学専攻演習、人間システム工学特論 l 、ll およびインターンシップと選択必修科目の講義があります。 人間システム工学研究では指導教員の指導のもとに修士論文作成のための研究をおこないます。ゼミナール形式の人間システム工学専攻演習では他の研究テーマについても計画の立案に参加し、幅広い分野と対象に対するアプローチの仕方を覚えると共に、研究者同士のコミュニケーション、共同作業の仕方、必要な文献調査、資料の収集、外国語論文の読み方なども学びます。インターンシップでは修得した技術、知識を社会に役立て反映させていく道筋を経験します。人間システム工学特論Iでは医学部と連携しながらオムニバス形式で人間を理解し、また同IIではやはりオムニバス形式で最先端の工学技術を鳥瞰します。その他「人間システム工学専攻カリキュラム」を用意してあります。
主な授業科目 | 指導教員 | 主な研究の題目 |
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ナノマテリアル特論 | 教 授/秋津 哲也 | マイクロプラズマビーム源の開発と応用 |
ユピキタス ナノプロセッシング特論 |
教 授/近藤 英一 | マイクロ・ナノ電子機械システムの材料と加工技術、並びに超臨界流体利用技術に関する研究 |
安心・安全マネージメント特論 | 教 授/鈴木 猛康 | 防災・危機管理を中心とした安全.安心科学技術に関する研究 |
量子光工学特論 | 教 授/張本 鉄雄 | 超高強度・極短パルスレーザー光を用いた非線形光学現象 |
皮膚工学特論 | 教 授/藤間 一美 | 光を演出する工学手法、光源、材料の研究 |
シミュレーション工学特論 | 教 授/本田 建 | 最高エネルギー宇宙線の研究 |
超音波工学特論 | 准教授/石井 孝明 | 強力超音波利用アクチュエータに関する研究 |
マイクロエレクトロニクス特論 | 准教授/加藤 初弘 | マイクロデバイスに関するデバイス物理とシステム設計の境界領域を研究 |
画像処理工学特論 | 准教授/小谷 信司 | 知能移動ロボットの誘導とビジョンによる環境理解 |
多次元生体信号処理特論 | 准教授/阪田 治 | 多次元生体信号解析理論およびその医療・食品工学への応用に関する研究 |
都市生活デザイン特論 | 准教授/佐々木 邦明 | 人間の生活・行動をベースとした都市システムの解析 |
安心・安全マネージメント特論 | 准教授/秦 康範 | 災害の被害軽減に向けた減災戦略と危機管理 |
有機材料科学特論 | 准教授/小川 和也 | 光機能性パイ共役分子システムの開発 |
ものづくり教育実践センター | 准教授/平 晋一郎 | 微細加工における加工精度の向上および加工機構の解明に関する研究 |
※「ナノマテリアル特論」は「プラズマエレクトロニクス特論」へ変更予定です。
平成22年度
大学院修士課程修了者数 | 16 |
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就職者数 | 16 |
博士課程進学者数 | 0 |
その他 | 0 |
※本専攻は、平成21年4月改組再編により設置されました。
愛三工業、熊谷組、コニカミノルタ、サンディスク、ジーシー、ジェイテクト、豊田紡織、トリケミカル研究所、中日本ハイウェイ・メンテナンス中央、ニスカ、浜松ホトニクス、東日本旅客鉄道、日立電線、富士電機ホールディングス、ワイ・シー・シー、山梨県警察