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日本初の準天頂衛星の実証実験に採択

2010年09月

 今年9月11日(土)に打ち上げを予定しているわが国初の準天頂衛星初号機「みちびき」民間利用実証実験に、工学部教員を中心とする研究グループの課題「難アクセス地行動者のネットワーク型“みまもり”システム開発可能性の実験的検証」が採択されました。

 準天頂衛星は初の日本版GPS衛星で、常に天頂方向にあるため従来のGPSに比べて山やビル等に影響されにくいという特長を持っています。また、従来のGPS衛星の測定精度が10メートル程度であったものが、1メートル以下に向上します。

 採択された課題は、谷深い山岳地など、人里離れ従来のGPSの電波も届きにくい地域に滞在する人の行動をみまもるシステムを検証するもので、ハイカーの安全確保や万一の遭難の場合に役立つと期待されています。グループには、工学部の複数の学科の教員や教育人間科学部の教員など幅広い分野の研究者が参加しています。

 代表の近藤英一教授(機械システム工学科)は「準天頂衛星は山がちの山梨県に役立つ衛星ではないでしょうか。ハイカーの遭難防止ばかりでなく、林業従事者や過疎集落のお年寄りのみまもりに応用できると考えています。学内外の方の協力もさらに仰ぎたいと思っています」と話しています。

*【準天頂衛星とは】常に日本の天頂(頭上)付近に衛星がある状況の衛星のことですが、実際には、困難なので数機(最低3基が必要)の衛星で日本をカバーするシステムが現在は最も良い方法と言われています。このシステムが確立しますと、衛星が常にほぼ天頂方向にあるため、山やビル等に影響されず全国をほぼ100%カバーする、高精度の衛星測位サービスの提供が可能となります。

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